2017年4月12日水曜日

論文の紹介

Hasegawa, K. online first. Displacement of native white-spotted charr by nonnative brown trout after resolution of habitat fragmentation by a migration barrier. Journal of  Fish Biology

堰堤に穴が開いて、そこから上流側にブラウンが侵入。残されていたアメマスを駆逐してしまった、という報告です。皮肉ながらたいへんキレイな結果が示されてしまいました。これも重要な事実なのですが、堰堤による外来種侵入阻止というのはなんとも危うい、ということを指摘できたのは大きいと思っています。本州の渓流では、堰堤よって放流魚の侵入から天然魚が守られているところもありますが、それも同様です。堰堤上流側の魚たちを守りたい場合は、堰堤が壊れてしまわないうちに、別の手をうった方がよいのではないでしょうか?